生活案内所、現場責任者の大塚です。
このページに辿り着いたということは、今まさにお使いの石油給湯器（灯油ボイラー）が故障したか、あるいは10年以上経過して交換を検討されているところでしょう。特に、ここ三浦郡葉山町にお住まいの方へ、現場の人間としてどうしても伝えておきたいことがあります。
「ネットで最安値を検索して、一番安い業者に頼めばいい」
もしそう思われているなら、一度立ち止まってください。葉山町という地域は、私たちが普段工事しているエリアの中でも、「潮風（塩害）」と「冬場の凍結」という二つのリスクが同居する特殊な環境です。都内や内陸部と同じ感覚で選んだ「格安標準工事」の給湯器は、この土地では驚くほど短命に終わることがあります。
私は25年間、この手で数え切れないほどの給湯器を交換してきました。その中には、「安物買い」で失敗し、わずか数年で配管がボロボロになった現場も見てきました。今日は、営業トーク一切なしで、葉山町の現場で実際に起きていること、そして損をしないための正しい給湯器の選び方を「一次情報」として包み隠さずお話しします。
三浦郡葉山町の石油給湯器交換、費用の「リアルな相場」と落とし穴
まず、皆さんが一番気にされる費用の話から始めましょう。ネットで「石油給湯器 交換」と検索すると、激安価格が表示されますが、あれをそのまま葉山町の相場だと思わないでください。
ネット最安値に含まれていない「葉山必須の付帯工事」
以前、葉山町一色にお住まいのお客様から「他社より3万円高い」とお叱りを受けたことがあります。しかし、その「安い他社」の見積書を見せていただくと、私は絶句しました。
「保温工事：標準巻き」と書かれていたからです。
葉山は温暖なイメージがありますが、山側に入ると冬場の冷え込みは厳しく、海沿いでは強風が体感温度を奪います。一般的な「標準巻き」は、あくまで温暖地向けの薄い保温材です。これを葉山の山間部でそのまま施工すれば、冬の夜間に配管内で水が凍結し、最悪の場合、破裂します。
私たちは葉山の現場では、必ず凍結防止ヒーターの増設や、保温材を二重に巻く重防寒処理を提案します。これを「高い」と言われることもありますが、配管が破裂して家財が水浸しになるリスクを考えれば、これは「コスト」ではなく「保険」です。最初からこの工事を含んでいない見積もりは、プロとして不誠実だと私は断言します。
石油給湯器の適正価格目安
以下は、手抜きなしの工事を行った場合の、適正な価格イメージです。安すぎる見積もりには「何かが欠けている」と疑ってください。
※上記は本体＋基本工事費の目安です。設置状況（据置・壁掛）や追加部材によって変動します。
「潮風」を舐めてはいけない。ステンレスか、塗装か？
葉山町で石油給湯器を選ぶ際、もう一つ避けて通れないのが「塩害」です。
錆びて底が抜ける前に
海から1キロ圏内の現場に行くと、設置から5年程度しか経っていないのに、外装が錆びだらけになっている給湯器をよく見かけます。標準的な「塗装鋼板」のボディは、潮風にさらされ続けると驚くほどの速さで腐食が進みます。
ある現場では、給湯器の底板が錆びて抜け落ち、内部のバーナーがむき出しになっていました。これは非常に危険な状態です。
葉山の海沿いにお住まいなら、私は迷わず「ステンレス外装（S仕様）」をお勧めします。イニシャルコストは数万円上がりますが、寿命が数年延びることを考えれば、トータルコストは安くなります。「うちは海が見えないから大丈夫」と思わず、自転車が錆びやすい地域なら、間違いなく塩害エリアです。
【葉山町の施工事例】ナショナル製からノーリツ製への交換
実際に私たちが葉山町で行った交換工事の事例をご紹介します。古い機種から最新のエコフィールや標準機への交換は、単にお湯が出るようになるだけでなく、灯油代の節約にもつながります。
施工前後の様子
【交換前】ナショナル製 OW-32QB
長年活躍しましたが、経年劣化により着火不良を起こしていました。古い据置型です。
【交換後】ノーリツ製 OTX-306SAYV
新しいノーリツのオートタイプへ交換完了です。配管の接続位置が変わるため、切り回し工事を行っていますが、保温材もしっかりと巻き直しています。
このように、メーカーが変わっても（ナショナル→ノーリツなど）、適切な配管工事を行えば問題なく設置可能です。「部品がない」と修理を断られた方も、諦めずにご相談ください。
ノーリツか、コロナか？プロの視点
お客様からよく「どこのメーカーが良いですか？」と聞かれます。石油給湯器に関しては、主にノーリツ（NORITZ）とコロナ（CORONA）が二大巨頭です。
正直に申し上げますと、性能面に大きな差はありません。しかし、現場目線で言うと「メンテナンス性」や「部材の汎用性」でノーリツを推すことが多いです。また、既存の配管位置に合わせやすい機種が豊富なのもノーリツの強みです。
一方で、コロナは古くからの石油機器メーカーとして信頼性が高く、燃焼音の静かさなどを好まれるお客様もいます。現在の設置状況を見て、工事費が最も抑えられる（配管の加工が少なくて済む）メーカーをご提案するのが私たちのやり方です。
壁掛けか、据え置きか
型番がわからなくても、外を見てください。地面に置いてあれば「据置型」、壁に掛かっていれば「壁掛型」です。これだけ分かれば、電話での概算見積もりがかなり正確に出せます。
修理か交換か？「7年・10年の壁」
「まだ直せば使えるんじゃないか？」その気持ちは痛いほど分かります。しかし、プロとして明確な基準を持っています。
- 設置から7年未満： メーカー修理をお勧めします。まだ直す価値があります。
- 設置から10年以上： 即交換です。修理部品の保有期間が終了していることが多く、一箇所直しても別の場所がすぐに壊れます。「修理費に3万円かけたのに、翌月また壊れた」という悲劇を避けてください。
- 8〜9年： 悩ましいラインですが、エラーコードの内容と修理見積額次第です。修理費が総額の3割を超えるなら、新品にした方が長期的には得です。
お問い合わせから工事までの流れ
- お問い合わせ・写真送付： お電話またはフォームからご連絡ください。現在の給湯器の写真を送っていただけると、その場で適合機種と確定金額が出せます。
- 現地調査（必要な場合）： 特殊な設置状況でなければ、写真だけで判断可能です。
- 工事日程の調整： 最短で即日、在庫があれば翌日には伺います。葉山エリアは頻繁に巡回しています。
- 交換工事・試運転： 工事時間は3〜4時間程度です。その日の夜からお風呂に入れます。
- お支払い： 工事完了後、問題がないことを確認していただいてからのお支払いです。
なぜ生活案内所が葉山で選ばれるのか
私たちは「ただ交換して終わり」の業者ではありません。
徹底した技術研修と資格
ガスや石油機器の設置には、「GSS（ガス機器設置スペシャリスト）」や「給水装置工事主任技術者」といった資格が必要です。無資格の業者がアルバイト感覚で取り付けるのと、有資格者が将来のリスク（凍結・塩害・漏水）を計算して取り付けるのとでは、数年後の「持ち」が全く違います。
葉山の土地を知り尽くしている
先ほど申し上げた通り、葉山は特殊な環境です。大手量販店の下請け業者など、遠方から来るスタッフはこの土地の怖さを知りません。私たちは「ここで長く使っていただく」ことを前提に、見えない部分の保温や防錆処理にこだわります。
よくあるご質問
- Q. 土日や祝日でも工事してもらえますか？
- A. はい、土日祝日も休まず稼働しています。追加料金もいただきませんのでご安心ください。
- Q. 見積もり後の追加請求はありますか？
- A. 一切ありません。私たちは事前にお客様から頂いた情報（写真など）をもとに確定見積もりを出します。当日予期せぬ部材が必要になっても、それはこちらの確認不足ですので、お客様に請求することはありません。
- Q. 葉山町ですが、出張費はかかりますか？
- A. 三浦郡葉山町は対応強化エリアですので、出張費は無料です。
- Q. ネットで買った給湯器の取り付けだけお願いできますか？
- A. 基本的には可能ですが、商品選定ミスによるトラブルが多発しているため、商品手配も含めてお任せいただくことを強くお勧めしています。その方がトータルの保証も安心です。
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