札幌市手稲区

手稲山から吹き下ろす寒風と豪雪。手稲区の過酷な冬を知り抜いた職人・織田が語る「家族を守る給湯器交換」

手稲区にお住まいの皆様、はじめまして。給排水設備工事の現場に立ち続けて27年、凍てつく配管と格闘し続けてきた「織田」と申します。

このページをご覧になっているということは、今まさに給湯器の調子が悪かったり、あるいはお湯が完全に出なくなって途方に暮れていたりする状況ではないでしょうか。特にここ手稲区は、札幌市内でも気象条件が非常に厳しいエリアです。手稲山から吹き下ろす「手稲おろし」と呼ばれる強烈な季節風、前田や新発寒などの平野部での地吹雪、そして金山や星置の山手における豪雪。これらはすべて、住宅設備、特に給湯器にとっては寿命を縮める最大の敵となります。

私はこれまで、手稲区内のあらゆる現場で、凍結して飴細工のように裂けた銅管や、排気筒が雪で塞がれて不完全燃焼を起こした給湯器を、数え切れないほど見てきました。「ネットで一番安かったから頼んだのに、たったひと冬で壊れた」「業者が『手稲は遠いし雪がすごいから』と来てくれなかった」。寒さに震えながらそう訴えるお客様の姿を見るたび、私は職人としての怒りと使命感を覚えます。

給湯器交換は、単なる家電の買い替えではありません。手稲区という特殊な環境下においては、命と生活を守るための「砦」を築く工事なのです。今日は、カタログや一般的な比較サイトには絶対に載っていない、現場の泥にまみれた人間だけが知る「手稲区で絶対に失敗しない給湯器選びの真実」を、包み隠さずお話しします。長くなりますが、後悔しないために、どうか最後までお付き合いください。

【費用と凍結リスク】手稲区で「激安」を追い求めると、なぜ修理費で100万円失うのか

一般的な価格相場とネット広告の甘い罠

まず、皆様が最も気にされる費用についてお話しします。通常、ガス給湯器の交換費用は「本体価格」＋「基本工事費」＋「処分費」で構成されます。インターネットで「給湯器交換 札幌 手稲区」と検索すれば、目を疑うような安値を提示している業者の広告が溢れています。16号の給湯専用機なら本体数万円、工事費込みで7〜8万円というプランも見かけます。

一般論として、給湯器には号数（16号・20号・24号）や機能（オート・フルオート・給湯専用）があり、スペックが同じなら少しでも安い業者に依頼したいと考えるのは当然です。特に物価高の昨今、少しでも出費を抑えたいという心理は痛いほど分かります。多くの比較サイトでも、「相見積もりを取って最安値の業者を選びましょう」と推奨しています。

しかし、その「最安値」の裏側に何が隠されているか、考えたことはあるでしょうか？ 多くの格安業者が定義する「標準工事」とは、あくまで「古い機械を外して新しい機械を付けるだけ」の作業です。温暖な関東や関西ならそれでも良いでしょう。しかし、ここは手稲区です。マイナス15度を下回り、強風が吹き荒れるこの地で、そんな「標準工事」が通用するはずがないのです。

【現場の真実】前田の吹きっさらしで見た、手抜き工事の末路

現場の人間として、はっきり申し上げます。手稲区において、寒冷地対策を無視した「安売り工事」に飛びつくのは、お金をドブに捨てるどころか、家を壊す行為です。

以前、前田の吹きっさらしの場所に建つ戸建て住宅で、悲惨な事故がありました。そのお客様は、ネットで見つけた札幌市外の格安業者に依頼して給湯器を交換しました。しかし、その業者は手稲の風の強さを知らず、配管の保温材を「屋内用」の薄いもので済ませていたのです。さらに、凍結防止ヒーター（電熱線）も、古いものを「まだ温かいから」と使い回していました。

2月の厳寒期、猛烈な手稲おろしが吹き荒れた翌朝、給湯器下の給水管が凍結破裂しました。水は床下に大量に噴き出し、断熱材を水浸しにし、土台を濡らしました。発見が遅れたため、カビの発生や木材の腐食を招き、床の張り替えや防蟻処理を含めた修繕費用は150万円を超えました。最初の工事費数万円をケチった代償があまりにも大きすぎたのです。

私が手稲区で施工する場合、こんな手抜きは万に一つも許しません。まず、既存の凍結防止ヒーターは必ず抵抗値を計測し、経年劣化が見られる場合は迷わず交換を提案します。「今は使えていても、一番寒い日に切れるのがヒーター」だからです。

そして保温材。私は寒冷地用の倍の厚みがある高断熱材を使用し、その上から粘着力の強いキャンバステープを、親の仇のようにきつく、隙間なく巻き上げます。特に風が直接当たる北側の設置や、前田・新発寒のような風の通り道になるエリアでは、配管カバーだけでなく、板金で特注の防風板を設置することもあります。

私の見積もりは、ネットの最安値よりは高いかもしれません。しかし、そこには「手稲の猛吹雪からお客様の家を守るための部材と手間」が全て含まれているのです。安さの裏にある「省かれた工程」が、いかに恐ろしい結果を招くか。そのリスクを知った上で、業者を選んでいただきたいのです。

【機種選定と設置環境】「エコキュート」と「ドレン凍結」の罠

カタログスペックと省エネの甘い誘惑

電気代やガス代の高騰が続く中、「少しでも光熱費を下げたい」と考えるのは当然のことです。そのため、ガス給湯器から電気でお湯を沸かす「エコキュート」への切り替えや、排熱を利用する高効率ガス給湯器「エコジョーズ」への関心が非常に高まっています。

メーカーのカタログには、「大気熱を利用するから効率300%」「ガス代が年間〇万円お得」といった夢のような数字が並んでいます。営業マンもそのシミュレーションを根拠に、初期費用が高くても数年で元が取れると説明します。手稲区はニュータウンも多く、リフォーム適齢期を迎えた住宅が多いため、こうした提案を受ける機会も多いでしょう。

【現場の真実】金山の雪に埋もれる室外機、凍りつくドレン管

しかし、カタログのデータはあくまで「標準的な気象条件」での話です。手稲区の現実はもっと過酷です。現場を知る人間として、あえて厳しいことを言わせてください。手稲区、特に金山や星置、手稲本町などの山沿いのエリアで、安易にエコキュートを導入するのはリスクが高すぎます。

エコキュートのヒートポンプ（室外機）は、雪に非常に弱いです。吸込口が雪で塞がれると、熱交換ができずに効率が激減するどころか、故障します。手稲区の豪雪は、一晩で50センチ積もることも珍しくありません。「省エネのために導入したのに、毎日室外機の雪かきに追われている」「ヒートポンプが雪に埋まって止まり、高い電気代のヒーターでお湯を沸かすことになり、請求額が月12万円を超えた」。そんな悲鳴を私は何度も聞いてきました。

また、ガス給湯器の「エコジョーズ」にも落とし穴があります。エコジョーズは燃焼時に「ドレン排水」が出ますが、この排水管が寒さで凍結し、エラーコード（290など）を出して停止するトラブルが手稲区で多発しています。本州なら垂れ流しで良いドレン管も、ここでは命取りになります。

私は、手稲区のお客様には、まず「除雪がしっかりできる場所があるか」「風向きはどうか」を徹底的に調査します。もし条件が悪ければ、正直に「従来型のガス給湯器」や「灯油ボイラー」を勧めます。それでもエコキュートやエコジョーズを導入したいという場合は、室外機を積雪より高い位置に設置する「高置台」の採用、専用の「防雪フード」の装着、ドレン配管への「凍結防止ヒーター」の二重巻きと断熱処理を絶対条件とします。

「売れば終わり」ではありません。「設置したその日から10年以上、一度も止まらずにお湯が出続けること」。それが私のゴールです。だからこそ、手稲の雪と風を知り尽くした施工プラン以外は、頑として認めないのです。

【業者選びと対応力】ホワイトアウトの夜に駆けつけるのは誰か

「資格」と「大手」の看板に隠れた実態

給湯器交換には、「液化石油ガス設備士」や「ガス可とう管接続工事監督者」などの国家資格が必須です。当然、どの業者のホームページを見ても、これらの資格を持っていることは明記されています。また、「全国対応」「施工実績No.1」「創業〇〇年」といった輝かしい実績を掲げる大手業者もたくさんあります。

ユーザーとしては、名前を聞いたことのある会社や、立派なホームページを持つ会社に依頼したくなるのが心情です。保証もしっかりしていそうですし、何より安心感があります。しかし、その「安心感」は、手稲区の猛吹雪の中でも通用するものでしょうか？

【現場の真実】星置の吹雪を越えて辿り着く執念

大手業者のコールセンターは、マニュアル通りに丁寧に対応してくれるでしょう。しかし、手稲区がホワイトアウトに見舞われ、交通機関が麻痺している時に電話をかけてみてください。「天候が回復次第の手配となります」「現在の待ち時間は4日です」。そんな冷たい答えが返ってくるのが現実です。

ある年の大晦日、星置のお客様から「給湯器が壊れてお湯が出ない、新生児がいるので何とかしてほしい」という切実なお電話をいただきました。外は視界ゼロの猛吹雪。他社はすべて「行けません」と断ったそうです。私は、作業車に食料と寝袋、スコップと牽引ロープを積み込み、通常なら30分の道のりを3時間かけて這うように進みました。

現場に到着した時、お客様は涙ぐんで迎えてくれました。その現場は、古い住宅で配管が腐食し、新しい給湯器との接続が非常に難しい状況でした。しかし、私は諦めません。かじかむ手でバーナーを操り、配管を炙って加工し、持参した部材を組み合わせて、なんとか接続を完了させました。試運転でお湯が出た瞬間、ご家族全員から上がった歓声は、私の一生の誇りです。

資格証は、現場に来てくれません。大手企業の看板も、雪道を走ってはくれません。最後に頼りになるのは、「何があってもお客様の生活を守る」という職人の覚悟と、現場で培った「応用力」だけです。

私たちは、定期的な技術研修（下の写真）で最新の機種や施工方法を学んでいますが、それ以上に「予測不能なトラブルへの対処」を徹底的に訓練しています。古い鉄管が折れたらどうするか、狭い場所で工具が入らなかったらどうするか。その引き出しの多さが、プロとアマチュアの決定的な差です。「織田さんに頼んでよかった」。その一言をいただくために、私は今日も手稲の雪道を走り続けます。

工事の流れ：お問い合わせから設置完了まで

お問い合わせから工事完了まで、札幌市手稲区内（前田、新発寒、星置、金山、稲穂、手稲本町など全域）であれば、最短即日で対応可能です。特に冬場の給湯器故障は、放置すると水道管全体の凍結破裂という二次災害を招くため、最優先の緊急事態としてスケジュールを調整します。

まずは、現在お使いの給湯器の型番（本体前面のシールに記載）をご確認の上、お電話または下記フォームよりご連絡ください。LINEでの写真送付も対応しており、現地調査なしでの概算見積もりも可能です。手稲区特有の豪雪地帯や、搬入が困難な傾斜地への設置も遠慮なくご相談ください。

工事当日は、玄関から設置場所までの養生を徹底し、既存給湯器の撤去、新規設置、ガス漏れ検査、そして最も重要な「凍結防止帯の通電チェック」と「試運転」まで、概ね3時間〜半日程度で完了します。工事後には、新しいリモコンの操作方法に加え、手稲区の厳しい冬を乗り切るための「正しい水抜き方法（水抜栓の操作手順）」も、お客様が完全に理解できるまで実演を交えて丁寧にご説明させていただきます。