人吉市で「お湯が出ない」切実な夜。水害の記憶と盆地の底冷えを知る職人が、あなたの生活を守り抜く

人吉市の皆さん、こんにちは。給湯器交換の現場一筋25年、泥と油、そして時には災害の爪痕と向き合い続けてきた職人の大塚です。
人吉といえば、球磨川の清流と歴史ある温泉、そして豊かな自然に囲まれた美しい街です。しかし、私たち設備業者にとって、ここは熊本県内でも屈指の「難所」でもあります。令和2年7月豪雨の記憶はいまだ新しく、復興半ばの住宅も少なくありません。さらに、盆地特有の厳しい冬の冷え込み、温泉地ならではの硫化ガスによる腐食リスク、プロパンガス主体のエネルギー事情など、給湯器にとっては極めて過酷な環境が揃っているのです。
「給湯器なんて、お湯が出ればどれも同じでしょ?」もしそう思って、ネットで見つけた激安業者や、遠方のコールセンターに工事を依頼しようとしているなら、一度立ち止まってください。その業者は、人吉の冬の朝、配管がどのように凍りつくかを知っていますか?球磨川が氾濫した時、どの高さまで水が来たかを知っていますか?
知識のない業者が設置した給湯器は、人吉の環境では長持ちしません。わずか数年で凍結パンクしたり、硫黄で基盤が腐食したりして、再び高額な交換費用を支払うことになるケースを、私は嫌というほど見てきました。今日は、カタログやネットのランキングサイトには決して載っていない、人吉市で本当に「損をしない」「長く使える」給湯器交換の真実を、包み隠さずお話しします。
【価格と寿命の真実】人吉の冬と湿気を甘く見るな。「最安値」の工事が数年でゴミになる理由
一般論:給湯器の相場と「工事費込み」のカラクリ
給湯器の交換費用について調べると、インターネット上には「最大80%OFF」「工事費込みで〇〇円!」といった魅力的な広告が溢れています。一般的に、20号のオートタイプ(追い焚き機能付き)であれば、工事費込みで12万円〜15万円程度が相場の目安とされています。多くのユーザーは、この価格を基準に、少しでも安い業者を探そうと相見積もりを取ります。
安さの理由は、店舗を持たないネット型業者の大量仕入れや、人件費の削減によるものです。これ自体は企業努力であり、否定されるものではありません。しかし、問題なのは「標準工事費」の中身です。多くの格安業者の標準工事は、あくまで「温暖な都市部の、標準的な設置環境」を想定しています。つまり、既存の給湯器を外し、新しいものを同じように付け、配管を繋ぐだけ。そこに、地域特有の環境への配慮や、長期的な耐久性を高めるための手間は含まれていないことがほとんどです。
【現場の暴露】保温材の「厚み」と「巻き方」で決まる寿命。盆地の底冷えに勝つ職人の意地
ここからが本音の話です。人吉市は盆地であり、冬場の放射冷却による冷え込みは熊本市内とは比べ物になりません。氷点下5度、時にはそれ以下になることもあります。この環境で、ネット業者の行う「標準工事」がいかに脆弱か、皆さんはご存知でしょうか?
私が以前、人吉市内で修理に伺ったお宅の話です。「3年前にネットで安い業者に頼んで交換したばかりなのに、お湯が出ない」とのご相談でした。現場を見て、私は愕然としました。給湯器の下を通る配管の保温材(断熱材)がペラペラの薄いもので、しかも接続部分の金属が数センチむき出しになっていたのです。業者はコストと時間を惜しみ、配管の根元までしっかりと保温材を巻かず、適当なテープ処理で済ませていました。
その結果、むき出しになった金属部分から冷気が入り込み、配管内部の水が凍結・膨張して、バルブを破裂させていました。これが「安かろう悪かろう」の正体です。数万円安く工事できたとしても、3年で修理代がかかったり、最悪の場合は本体ごと交換になったりすれば、トータルでは大損です。
私は人吉の現場では、絶対に手を抜きません。配管の保温材は、寒冷地仕様の厚手のものを使用します。そして、配管の接続部分、バルブの根元、給湯器への引き込み口、これら全ての金属部分が外気に触れないよう、保温材を隙間なく密着させ、その上から対候性のあるキャンバステープを「これでもか」というほど強く、美しく巻き上げます。必要であれば、電気式の凍結防止ヒーターを標準仕様を超えて追加で巻き付けることもあります。
また、人吉特有の「湿気」と「霧」も厄介です。球磨川沿いの地域では、濃い霧が発生しやすく、湿度が非常に高くなります。これが給湯器内部の電子基盤に入り込み、腐食やショートの原因になります。私は設置時に、配管カバーの隙間や、ケーブルの入線口をコーキング材(防水材)で徹底的に塞ぎます。メーカーの施工説明書には「雨が入らないように」としか書いてありませんが、私は「人吉の霧が入らないように」施工します。このひと手間かけるかどうかが、10年後の寿命を決めるのです。
価格表の数字だけで業者を選ばないでください。その見積もりに、「人吉の冬を越えるための対策費」は含まれていますか?私たちの提示する金額は、ただの交換費用ではありません。今後10年以上、凍結や腐食におびえることなく、毎日温かいお風呂に入れるという「安心の対価」なのです。

【人吉特有の罠】温泉ガスの腐食とプロパン会社の縛り。知識不足が招く「中和器詰まり」と「高額請求」
一般論:温泉地域での注意点とガス契約
人吉温泉エリアのように、温泉源泉が近い地域では、空気中に含まれる硫化水素ガス(硫黄成分)の影響を考慮する必要があります。硫黄は銅や銀を腐食させる性質があり、給湯器内部の配管や電子基盤を劣化させます。メーカーは「耐塩害仕様」や「準寒冷地仕様」といったオプションを用意しており、地域によってはこれらを選択することが推奨されます。
また、人吉市は都市ガスエリアが限られており、多くのご家庭がプロパンガス(LPガス)を利用しています。プロパンガスの場合、ガス会社が給湯器を無償で貸与・交換するサービス(無償貸与契約)を行っていることが多く、初期費用を抑えられるメリットがあると説明されます。
【現場の暴露】温泉地で「エコジョーズ」を使うな!プロパンの「タダより高いものはない」現実
まず、人吉温泉周辺(特に源泉に近いエリア)にお住まいの方へ警告です。営業マンに勧められるがまま「エコジョーズ」を導入するのは極めて危険です。
エコジョーズは省エネ性能が高い素晴らしい機械ですが、構造上、酸性のドレン排水を中和するための「中和器」という部品が内蔵されています。しかし、温泉成分を含んだ地下水や、硫黄の影響を受けた水を使用すると、この中和器内で異常な化学反応が起き、石のような固形物が生成されて詰まってしまう事故が多発しています。これを「中和器閉塞エラー」と言います。
私が担当した人吉市内の旅館兼自宅のお客様は、大手ガス会社に勧められてエコジョーズを導入しましたが、わずか2年でエラーが出て停止しました。メーカー保証を申請しましたが、「水質や環境要因による故障は保証対象外」とされ、高額な修理費を請求されたのです。私は、そのお客様には中和器のない「従来型(非エコジョーズ)」への交換を提案し、さらに電子基盤に防腐食コーティングを追加で施しました。「最新型が良い」とは限らないのが、人吉の現場の恐ろしさです。
次に、プロパンガスの「無償貸与契約」について。これは「給湯器をタダで新品にしますよ」という甘い言葉で契約を結ばせますが、実態は「10年〜15年の長期ローン」と同じです。給湯器の代金は、毎月のガス単価(従量単価)に上乗せされて請求されます。
計算してみてください。例えば、ガス単価に1立方メートルあたり100円上乗せされたとします。冬場に月30立方メートル使う家庭なら、月3,000円の余分な出費です。これを10年間(120ヶ月)払うと、総額36万円です。普通に給湯器を買えば15万円で済むのに、倍以上の金額を払わされるのです。しかも、契約期間中はガス会社を変更できないという「縛り」までつきます。
私はお客様に、必ず電卓を叩いてシミュレーションをお見せします。「初期費用はかかっても、自分で購入して、安いガス会社を自由に選ぶ方が、10年で見れば20万円以上お得になりますよ」と。目先の「無料」に釣られて、将来の自由と現金を捨てないでください。
また、無駄な高機能機種(フルオートや暖房機能付き)を売りつけられるケースも後を絶ちません。「ダウンサイジング」を恐れないでください。お風呂に入れればいい、追い焚きさえできればいいというご家庭なら、「オートタイプ」や「給湯専用」で十分です。それだけで本体価格は数万円安くなります。お客様の生活に必要な機能だけを残し、無駄を削ぎ落とす。それが、私の提案する「適正価格」です。
【災害対策と業者選び】「また水没した」とは言わせない。過去の教訓を施工に刻む
一般論:業者の信頼性と災害対応
給湯器交換業者を選ぶ際、「資格の有無」「施工実績」「保証内容」を確認することが重要です。特に災害時には、迅速な対応ができる地元の業者が頼りになると言われています。しかし、多くの業者は「壊れたものを元通りにする」ことしか考えず、将来の災害リスクまで考慮した提案をしてくれるところは少ないのが現状です。

【現場の暴露】壁掛け位置を「上げる」提案。それが水害を知る職人の愛だ
令和2年7月豪雨。人吉市は甚大な被害を受けました。多くの家屋が浸水し、地面や低い位置に設置されていた給湯器は泥水に飲み込まれ、全滅しました。私はその復旧作業にも携わりましたが、泥だらけになった給湯器を見るたびに、悔しい思いをしました。
「もし、あと50センチ高い位置に設置してあれば、助かったかもしれないのに」
私は今、人吉市内で給湯器を交換する際、必ずお客様に提案することがあります。それは「設置位置の変更」です。据え置き型(地面に置くタイプ)を使っているお客様には、可能であれば壁掛け型に変更し、浸水想定ラインよりも高い位置に取り付けることをお勧めします。壁掛け型の場合でも、配管の長さを調整して、今の位置より少しでも高く設置できないか検討します。
「工事費が少し高くなりますよ」「壁に穴を開け直す必要がありますよ」と説明しても、多くのお客様は「それでもいい、次こそは守りたい」と同意してくださいます。ただ単に新しい機械を付けるだけなら、誰でもできます。しかし、過去の災害を教訓にし、次の災害からお客様の財産を守るための工夫を凝らすのが、地元の職人の使命だと私は信じています。
また、在庫に関しても「断らない」体制を整えています。人吉のような地方都市では、部品や本体の取り寄せに時間がかかることがよくあります。「メーカー在庫がないので2週間待ちです」と平気で言う業者もいますが、お湯が出ない2週間は地獄です。
私は、人吉で需要の多いプロパンガス用の20号・24号給湯器を、自社の倉庫に常にストックしています。もし万が一、適合する機種がない場合でも、一時的にお湯だけ使えるようにする「仮設給湯器」を持参して駆けつけます。どんな手を使ってでも、その日のうちにお風呂に入れるようにする。それが私のやり方です。
「ネットで頼んだら、どんな人が来るか不安」という方もいるでしょう。私たちが現場に行きます。スーツを着た営業マンではありません。作業着を着た、現場を知り尽くした職人が行きます。人吉の皆さんの不安を、技術と経験で安心に変える自信があります。

工事の流れ:人吉市全域対応!お問い合わせからお湯が出るまで、迷わせない最短ルート

ご依頼はシンプルです。面倒な手続きや、しつこい営業電話は一切ありません。以下のステップで、あなたのお宅に温かいお湯を取り戻します。
まずはお電話、または下記のお問い合わせフォームからご連絡ください。「お湯が全く出ない」「エラーコード〇〇が出ている」「異音がする」など、現在の状況を簡単にお伝えください。その際、現在お使いの給湯器の「品番」を教えていただければ、話がよりスムーズに進みます。品番は給湯器本体の正面に貼ってあるシールに記載されています(例:GT-2050SAWX、RUF-A2005SAWなど)。
もし品番がわからなくても、スマホで写真を撮って送っていただければ、私が一発で判別します。「給湯器の全体」「配管部分」「ガスメーター周辺」の写真があれば、追加部材の要・不要、設置環境のリスク(浸水履歴など)までその場で判断し、正確な見積もり(追加料金なしの確定金額)を提示できます。
金額と工事内容にご納得いただければ、工事日程を決定します。在庫があれば即日、遅くとも翌日〜翌々日には伺います。人吉市内であれば、球磨村や山江村などの周辺地域も含めて対応可能です。
工事当日は、古い給湯器の撤去、新しい給湯器の設置、ガス漏れ検査、配管の保温処理(寒冷地仕様)、そして試運転と操作説明まで、全て責任を持って行います。撤去した古い給湯器は産業廃棄物として適正に処分します。
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よくあるご質問
- Q. 豪雨災害で一度水没した家ですが、設置場所を変えることはできますか?
- はい、強くお勧めします。据え置き型から壁掛け型への変更や、配管を延長してより高い位置へ移動させるなど、浸水リスクを低減する施工プランをご提案します。建物の構造によっては難しい場合もありますが、現地調査で最善策を一緒に考えましょう。
- Q. 人吉の冬は寒いですが、凍結防止対策はどうなっていますか?
- 人吉の気候に合わせた「重装備」で施工します。一般的な標準工事よりも厚手の保温材を使用し、金属部分の露出をゼロにします。また、特に冷え込みが厳しい山間部などの場合は、電気式の凍結防止ヒーターの設置もご提案します。給湯器内部の凍結防止機能だけでなく、外部配管の凍結を防ぐことが重要です。
- Q. 温泉街に住んでいます。給湯器がすぐ錆びてしまうのですが対策はありますか?
- 温泉地域、特に硫黄分の影響があるエリアでは、標準仕様の給湯器は避けた方が無難です。耐塩害・耐腐食塗装を施した特注モデルや、内部の中和器詰まりリスクのない「従来型(非エコジョーズ)」を選定することをお勧めします。また、設置場所を風通しの良い場所に変えるだけでも寿命が延びることがあります。


