給湯器交換の現場一筋25年、生活案内所の大塚です。
高知県吾川郡いの町にお住まいの皆さん、給湯器の調子はどうですか？
「お湯が出ない！」と焦ってスマホで検索すると、激安価格を掲げたネット業者がたくさん出てきますよね。「工事費込みでこの値段なら安い！」と飛びつきたくなる気持ち、よく分かります。
ですが、はっきり言わせていただきます。その「ネットの最安値」を鵜呑みにすると、いの町の冬には痛い目を見ます。
なぜなら、ネット上の格安相場は、東京や大阪のマンションで、なんの障害物もない簡単な現場を想定した「客寄せ価格」だからです。ここ吾川郡いの町のように、山間部を含み、冬場には氷点下が当たり前になる地域での施工基準とは、全く別物なんですよ。
今日は、私が25年間現場で見てきた「リアルな相場」と、安易な業者選びが招く「凍結・故障の悲劇」について、包み隠さずお話しします。業者に電話する前に、少しだけ私の話を聞いてください。
吾川郡いの町の石油給湯器交換、費用の「リアルな相場」
まずは皆さんが一番気になっているお金の話から始めましょう。ネットで見る価格と、実際にいの町の現場で見積もりを出すときの価格、ここには埋められない「溝」があります。
本体価格＋工事費の目安
石油給湯器には、大きく分けて「直圧式」と「貯湯式」の2種類があります。
- 直圧式：水道の圧力をそのまま利用してシャワーの勢いが強いタイプ。現在の主流です。
- 貯湯式：タンクにお湯を貯めるタイプ。圧力は弱めですが、古い配管への負担が少なく、安価です。
ざっくりとした目安ですが、本体価格と標準工事費を合わせると、給湯専用タイプで15万円〜、追い焚き機能付きで20万円〜というのが、まともな部材を使って職人が動く場合の最低ラインです。
「ネットだともっと安かったぞ？」と思いましたか？ええ、確かに本体だけならもっと安いでしょう。しかし、問題なのはそこに含まれていない「見えない工事」なんです。
ネット最安値に含まれない「付帯工事費」の正体
ここからが本題です。ネットの「標準工事費込み」という甘い言葉には、いの町のような地域で必須となる対策が含まれていません。
それは「凍結防止対策」です。
首都圏の標準工事に含まれる「保温工事」というのは、正直言ってペラペラの保温材を巻いて、キャンバステープで止めるだけの「気休め」レベルがほとんどです。東京ならそれでいいかもしれません。でも、いの町の山間部で、冬の夜中にマイナス気温になる場所で同じ施工をしたらどうなるか。
一発で配管が凍ります。
私がこのエリアで工事をする場合、以下の工程は絶対に外せません。
- 凍結防止ヒーターの巻き直し：既存のものが劣化していれば交換しますし、巻かれていない露出配管があれば新規で巻きます。
- 二重保温：ヒーターの上から保温材を巻き、さらにその上から対候性のあるテープでガチガチに固めます。
これらを真面目にやると、部材費と手間賃でどうしても数万円はプラスになります。これが「リアルな相場」の正体です。
最初からこの費用を見積もりに含めない業者は、以下のどちらかです。
一つは、当日現場に来てから「これじゃ工事できませんね」と言って高額な追加請求をしてくる業者。
もう一つは、いの町の気候を知らずに標準工事だけで済ませてしまい、最初の冬にお客様の給湯器を凍らせて破裂させる業者です。
安さの裏には、必ず削られている「安全」があることを忘れないでください。
「寒冷地仕様」を選べば安心？吾川郡いの町の冬を舐めてはいけない
「うちは寒冷地仕様の給湯器を選んだから大丈夫」と思っている方、それだけでは50点です。残りの50点を埋めるのは、やはり「施工の質」なんです。
一般地仕様と寒冷地仕様の違い
確かに給湯器には「一般地仕様」と「寒冷地仕様」があります。寒冷地仕様には、本体内部に凍結防止ヒーターが強化されていたり、水抜き栓が操作しやすい位置についていたりと、凍結に対する防御力は高められています。
メーカーにもよりますが、マイナス15度を下回るような極寒地域でなければ、最近の一般地仕様でも内部ヒーターで耐えられるケースは多いです。しかし、いの町の冬の怖さは、気温だけではありません。
犯人は給湯器ではなく「配管」です
私がこれまでに修理に呼ばれた現場で、「寒冷地仕様の給湯器なのに凍った！」という事例を山ほど見てきました。その原因の9割は、給湯器本体ではなく「給湯器につながる配管」の凍結です。
いの町の古い住宅では、給水・給湯配管が屋外に露出しているケースが非常に多いですよね。
ここで安価な業者がやりがちなのが、「キャンバステープ（布テープ）」を巻いただけの施工です。新築の時は綺麗に見えますが、数年経つと雨風でボロボロになり、隙間から水が入り込みます。その水が冷え込んだ夜に凍り、保温材の中で氷の塊となって配管を締め付け、最終的には破裂させます。
私たちは、屋外露出配管には絶対にキャンバステープを使いません。
対候性に優れた「給湯用被覆銅管」や、厚みのある「保温チューブ」を使い、さらにその上から紫外線や雨に強い「遮光テープ」や「板金カバー」で保護します。
「たかがテープ、たかが保温」と思うかもしれませんが、このひと手間を惜しむかどうかが、5年後、10年後の給湯器の寿命を決めるんです。
吾川郡いの町で業者を選ぶ基準は「大雪の日」に来れるか
給湯器が壊れるのは、得てして「一年で一番寒い日」や「大雪が降った日」です。そんな時に、頼れる業者は誰なのか。ここを間違えると、真冬に水風呂生活を強いられることになります。
資格の有無、保証期間、対応エリアの確認
業者選びの基本として、必要な資格（液化石油ガス設備士など）を持っているか、工事保証がついているかを確認するのは当たり前です。
しかし、いの町においては、もっと物理的な問題、「本当に来てくれるのか？」という点を確認しなければなりません。
ネット業者の「全国対応・最短即日」の嘘
ネットで検索すると「全国対応！最短即日駆けつけ！」と大きく宣伝しているサイトがたくさんあります。しかし、その拠点はどこにあるでしょうか？
多くのネット集客型業者は、実際の施工を地域の提携業者に丸投げしています。もし、その提携業者が高知市内にしかいなかったら？あるいは、県外（徳島や愛媛、ひどい時は関西）から来る予定だったらどうなるでしょうか。
1月、2月の繁忙期、しかも大雪が降っている時こそ、給湯器は壊れます。そんな時に、遠方の業者は「高速道路が通行止めでいけません」「雪で山道が登れないのでキャンセルさせてください」と平気で言ってきます。
これは脅しではありません。実際に私が、「ネット業者に頼んだけど、雪だから無理だと当日に断られた。なんとかしてくれ！」というSOSを受けて、4WDのサービスカーを走らせたことが何度もあります。
いの町の冬を知り、スタッドレスタイヤを履いた4WD車を配備し、近隣に在庫を持っている業者でないと、災害級の大雪の時には全く役に立ちません。「安さ」だけでなく、「機動力」と「地元対応力」を見てください。
吾川郡いの町での石油給湯器交換はタンクや廃油処理も重要
最後に、石油給湯器ならではの問題にも触れておきます。灯油タンク（オイルタンク）の交換や、中に残った古い灯油の処分です。
長年使った灯油タンクは、内部が結露で錆びつき、そのサビが給湯器に流れて故障の原因になることがあります。給湯器交換のタイミングでタンクも点検し、必要であれば交換すべきです。
また、古いタンクに残った劣化した灯油や水が混じった灯油は、そのまま新しい給湯器に使うわけにはいきません。こうした「廃油処理」まで責任を持ってやってくれるかどうかも、業者選びの大切なポイントです。ネットの格安業者の中には「タンクの中身はお客様で処分してください」と突き放すところもありますから、注意が必要です。
私たち生活案内所は、いの町の厳しい冬も、古い住宅の配管事情も知り尽くしています。ネットの表示価格よりは、付帯工事の分だけ少し高く見えるかもしれません。ですが、それは「凍らせない」「長持ちさせる」ための必要なコストです。
「安物買いの銭失い」になる前に、まずは一度、現場を知るプロにご相談ください。私が責任を持って、最適なプランをご提案します。
- Q. いの町の山間部ですが、対応してもらえますか？
- A. はい、対応可能です。4WD車を完備しており、山間部の施工実績も豊富ですのでご安心ください。
- Q. 凍結防止ヒーターの設置だけでも頼めますか？
- A. 基本的には給湯器交換とセットでのご対応となりますが、状況によっては点検・補修も承りますのでご相談ください。
- Q. 古い灯油タンクの処分もお願いできますか？
- A. はい、可能です。産業廃棄物として適切に処理いたします。タンク内の残油処理についてもご相談ください。
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