
灯油ボイラー(石油給湯器)の交換や修理で、お困りではありませんか。急な故障でお湯が使えなくなると、日常生活に大きな支障が出ます。
この記事は、給湯器交換の専門家である「生活案内所」の大塚が執筆しています。業界25年の経験から、お客様が安心して機器を選べるようサポートいたします。

灯油ボイラーにエラーコードが表示されてお湯が使えなくなると、特に寒い時期は深刻です。「リセットすれば直る」と安易に考えてしまいますが、エラーコードによっては、リセット操作が状況を悪化させたり、危険な状態を招いたりする可能性があります。本稿では、灯油ボイラーのエラーコードが示す本当の意味、ご自身で対処できること・してはいけないこと、そして最短で安全に復旧させるための具体的な行動手順を、専門家の視点で解説します。
エラーコードが示す「今すぐやるべき事」と「絶対やってはいけない事」
- 灯油ボイラーのエラーコードは、危険度によってレベル分けされており、即リセット可能なものと、即使用中止すべきものがあります。
- 不完全燃焼やガス漏れを示す重大なエラーコード(例:ノーリツ 111, 121など)は、リセット操作自体が危険を伴うため絶対に行ってはいけません。
- 正しいリセット操作はメーカー(ノーリツ、コロナ、長府など)ごとに異なり、単なる電源プラグの抜き差しでは復旧しないケースも多いです。
エラーコード分類(レベル1:即リセット可[灯油切れなど]、レベル2:要点検、レベル3:即使用中止[不完全燃焼など])。リセットで悪化するコード。
灯油ボイラーのエラーコードは、表示される数字や記号によって、その緊急度と対処法が全く異なります。これらを一括りに「リセットすれば直る」と考えるのは非常に危険です。エラーコードは、大きく3つのレベルに分類できます。
レベル1:即リセット可能(利用者自身で対処可能)
これは、機器の故障ではなく、周辺環境の問題で安全装置が作動した場合です。代表的な例は「灯油切れ(ノーリツ: 250, コロナ: E4など)」や「フィルター詰まり」です。原因(灯油の補給、フィルターの清掃)を取り除いた上で、リモコンの運転スイッチを入れ直すことで復旧します。
レベル2:要点検(業者による確認推奨)
センサーの異常や一時的な通信不良など、機器内部の問題が検知された場合です。一度リセットして復旧することもありますが、短期間で再発する場合は、内部の部品が劣化・故障している可能性が高いため、専門業者による点検が必要です。
レベル3:即使用中止(リセット厳禁)
これは最も危険なサインです。「不完全燃焼(ノーリツ: 111, 121など)」や「ガス漏れ・油漏れ」など、火災や一酸化炭素中毒に直結する異常を示します。これらのエラーコードが表示された場合、リセット操作(再点火)を試みること自体が、不完全燃焼を助長したり、漏れた燃料に引火したりする危険を伴います。このような重大なエラーコード(例えば札幌市中央区の石油ボイラー交換が必要なケース)では、リセットは絶対に試みず、直ちに運転を停止し、業者に連絡してください。

メーカー別(ノーリツ/コロナ/長府)「正しいリセット操作」手順。電源プラグ抜き差しとの違い。
エラーコードがレベル1(灯油切れなど)であり、原因を解消した後のリセット操作は、メーカーや機種によって手順が異なります。単に電源プラグを抜き差しするだけでは、エラー履歴がリセットされず、復旧しない場合があります。
ノーリツ(NORITZ)の場合:
多くの機種では、台所リモコンの「運転」スイッチを一度「切」にし、数秒待ってから再度「入」にすることでリセットがかかります。電源プラグの抜き差しは、この操作でも復旧しない場合の最終手段です。
コロナ(CORONA)の場合:
リモコンの「リセット」ボタンが独立して設けられている機種があります。エラーコード(例:E4)が表示されている状態で、リセットボタンを長押し(または短押し)することで解除されます。
長府製作所(CHOFU)の場合:
ノーリツと同様に、運転スイッチの「入/切」でリセットがかかる場合が多いですが、機種によっては特定の手順(例:浴室リモコンとの同時操作)が必要なケースもあります。
注意点として、電源プラグの抜き差しは、時計の設定や学習機能(エコモードなど)までリセットしてしまう可能性があります。まずはリモコンの運転スイッチによる「ソフトリセット」を試すのが正規の手順です。もしリセット操作をしてもエラーが消えない、または直後に再点灯する場合は、レベル2以上の異常(仙台市青葉区での石油ボイラー修理が必要な状態)と判断し、それ以上ご自身での操作は中止してください。






お問い合わせ(24時間365日)
電話・フォームで即手配
最短30分で業者を呼ぶ「魔法の電話術」 (症状の伝え方で優先度を上げるテクニック)
- 給湯器業者の緊急出動は、「症状の深刻度」と「家族構成」を正確に伝えることで、対応の優先順位が上がります。
- 「お湯が全く出ない」「乳幼児や高齢者がいる」「寒冷地での凍結の恐れ」は、業者が最優先で対応するキーワードです。
- 電話口で「エラーコード」「メーカー/型番」「現在の症状」を簡潔に伝える準備(問い合わせ台本)が、最短復旧の鍵となります。
業者の出動優先順位の裏側(「お湯が全く出ない」「乳幼児/高齢者がいる」「寒冷地」は最優先)。
リセット操作で復旧しない場合、いかに早く専門業者に来てもらうかが重要です。しかし、業者のスケジュールは常に限られており、問い合わせ順に対応が決まるわけではありません。業者は、お客様からの情報に基づき、無意識のうちに「緊急度(優先順位)」を判断しています。
業者が優先度を上げるキーワードは、明確です。それは「生命・健康・財産に直結する危険性」です。
- 症状:「お湯が全く出ない」
「お湯は出るが温度が不安定」よりも、「全く出ない」の方が緊急度は最上位と判断されます。
- 家族構成:「乳幼児/高齢者がいる」
お湯が使えないことで健康被害(低体温症など)のリスクが高い世帯は、最優先で対応されます。
- 地域/時期:「寒冷地」「冬場」
ボイラー停止が配管の凍結・破裂という二次被害(財産損害)につながるため、緊急度が高いと判断されます。
- 危険なエラーコード:
不完全燃焼や水漏れなど、レベル3のエラーコードを伝えると、業者は他の案件より優先して駆けつけます。
逆に、「エラーが出ているが、お湯は時々出る」「週末に時間があるから見てほしい」といった伝え方をすると、緊急度が低いと判断され、対応が後回しにされがちです。最短での復旧を望むなら、この「優先順位のロジック」を理解して電話をかける必要があります。

緊急度を120%伝える「問い合わせ台本」。「エラーコード〇〇で全くお湯が出ない。今すぐ来てほしい」
業者の優先順位を引き上げるには、電話口で必要な情報を「短く、正確に、具体的に」伝えることが鉄則です。慌てて「とにかく壊れた!」とだけ伝えても、業者は状況を判断できず、対応が遅れます。以下の「問い合わせ台本」の要素を事前に準備しておくだけで、復旧までの時間が劇的に短縮されます。
【最短復旧のための問い合わせ台本(要素)】
-
緊急度の伝達(結論ファースト):
「お湯が全く出ず、大変困っています。緊急でお願いしたいです」
-
必須情報(エラーコードと型番):
「(メーカー名)の(型番 ※ボイラー本体に記載)で、エラーコード(〇〇)が表示されています」
-
セルフチェックの結果(切り分け):
「灯油は満タンで、リセット操作(運転の入切)を試しましたが、エラーが消えません」
-
優先度を上げる一言(該当する場合):
「(乳幼児/高齢者がいて、入浴が必須です)」「(寒冷地で、凍結が心配です)」
-
具体的な要求(クロージング):
「本日中に来ていただくことは可能でしょうか?」
特に重要なのが「エラーコード」と「型番」です。この2つが分かれば、業者は電話口で「必要な交換部品」や「おおよその作業時間」を予測でき、訪問準備を整えやすくなります。逆にこれが不明だと、点検のためだけに一度訪問し、部品を取りに戻る、といった二度手間が発生し、復旧が大幅に遅れます。最短復旧は、電話をかける前の準備で決まります。

業者が来るまで”5分”でできる応急処置と凍結防止策
- 業者の到着を待つ間、ボイラー周辺の障害物を片付け、作業スペース(最低1m四方)を確保しておくことで、作業時間が短縮されます。
- 寒冷地でエラーコードが出て停止した場合、配管の凍結防止策(水抜き、ヒーターの確認)を直ちに行う必要があります。
- 「灯油は満タンか」「ストレーナー(灯油フィルター)は詰まっていないか」の最終セルフチェックは、業者の原因特定を早める重要な情報となります。
復旧を早める準備(ボイラー周辺の片付け、タンクの確認)。寒冷地での配管凍結防止策。
業者への連絡が完了したら、あとは待つだけではありません。業者が到着してから作業完了までの時間を短縮するために、5分でできる準備があります。業者は、訪問後すぐに作業に取り掛かりたいと考えていますが、現場の状況によって妨げられることがよくあります。
最も重要な準備は「作業スペースの確保」です。灯油ボイラー(石油給湯器)は、配管や配線が集中する側面や前面のカバーを開けて点検・修理を行います。ボイラーの周囲に植木鉢や自転車、ゴミ箱などが置かれていると、それらを移動させる時間で5分、10分とロスしてしまいます。業者が到着したらすぐに工具を広げられるよう、ボイラーの周囲、特に点検カバー(通常は前面か側面)の前を最低1メートル四方は開けておいてください。
また、寒冷地(例:さいたま市西区など冬場に冷え込む地域)でエラーコードが出て運転が停止した場合、修理そのものよりも「配管の凍結」が深刻な問題となります。ボイラーが停止すると、凍結防止ヒーターも作動しなくなるため、外気温が氷点下になる場合は、配管が破裂する危険があります。業者が来るまでの応急処置として、取扱説明書に従って「水抜き栓」から水を抜く、または配管に保温材やタオルを巻くといった凍結防止策を直ちに行ってください。

セルフチェックリスト(灯油は満タンか?ストレーナーは詰まっていないか?水抜き栓は凍っていないか?)。
業者の訪問前に、ご自身で最終確認できることがいくつかあります。これらのセルフチェックは、エラーコード(レベル1)であればご自身で復旧できる最後のチャンスであり、たとえ復旧できなくても、業者に「ここまでは確認済み」と伝えることで、原因の切り分けが非常にスムーズになります。
以下のリストを上から順に確認してください。
- 1. 灯油タンクは満タンか?
メーターが「E(空)」に近くないか。タンクが空の場合、エラー(例:E4)が表示されます。補給後、リセット操作が必要です。
- 2. 灯油ストレーナー(フィルター)は詰まっていないか?
灯油タンクの出口や、ボイラー本体の灯油配管接続部にある「ストレーナー(透明なカップ)」に水やゴミが溜まっていないか。溜まっている場合は、バルブを閉めてからカップを外し、清掃が必要です。(※危険が伴うため、自信がなければ業者に伝えてください)
- 3. (寒冷地)水抜き栓や配管は凍っていないか?
ボイラー周辺の配管が露出している場合、凍結していないか目視で確認します。凍結が疑われる場合は、無理にお湯を出そうとせず、自然解凍を待つか、業者に伝えてください。
- 4. リモコンの電源は入っているか?
基本的なことですが、リモコンの液晶が表示されているか、ブレーカーが落ちていないかを確認します。
これらのセルフチェックを行い、特に「灯油ストレーナーの詰まり」や「灯油タンクの水混入」は、エラーコードが消えない一般的な原因の一つです。業者に「灯油タンクは満タンで、ストレーナーも見たがキレイだった」と伝えるだけで、業者は「燃料供給系以外のトラブル」として、点検を効率化できます。


「灯油ボイラー エラーコード」でお困りの方へ(施行例 5選)
1. ノーリツ製GT-2400SAWをご利用の横浜市のお客様(ノーリツ・GT-C2452SAWX-2 BLへ交換)
ノーリツ製GT-2400SAW(ガス給湯器)から、後継のエコジョーズGT-C2452SAWX-2 BLへ交換しました。古い機種でエラーが頻発する場合、交換も視野に入ります。


2. ノーリツ製GRQ-243SAをご利用の名古屋市のお客様(ノーリツ・GT-C2462SARX BLへ交換)
隣接設置型のノーリツ製GRQ-243SAを撤去し、新しく据置型のエコジョーズGT-C2462SARX BLへと交換しました。エラーが続く古いボイラーの交換もご相談ください。


3. ノーリツ製GT-2427SAWXをご利用の福岡市のお客様(リンナイ・RUF-A2405SAWへ交換)
壁掛け型のノーリツ製GT-2427SAWXから、リンナイ製のRUF-A2405SAWへと交換しました。エラーコードを機に、他メーカーの最新機種に切り替えることも可能です。


4. パーパス製SP206SZRをご利用の川崎市のお客様(ノーリツ・GT-2050SAWX-2 BLへ交換)
パーパス製SP206SZRがエラーで停止したため、ノーリツ製のGT-2050SAWX-2 BLへ交換しました。メーカー問わず、迅速に交換対応いたします。


5. パロマ製 壁掛24号をご利用の世田谷区のお客様(パロマ・FH-E2421SAWLへ交換)
既存のパロマ製壁掛け24号機がエラー頻発のため、新しいパロマ製エコジョーズモデルFH-E2421SAWLに交換しました。修理か交換か、現場で最適なご提案をいたします。


灯油ボイラーのエラーコード:リセット判定と緊急時の行動
灯油ボイラー(石油給湯器)のエラーコードは、機器からの重要なSOSサインです。お湯が出ない不便さから、焦ってリセット操作を試みたくなる気持ちは分かりますが、まずは冷静に「エラーコードの危険度」を判定することが最優先です。
最初に行うべきは、そのエラーコードが「レベル1(灯油切れなど、リセット可)」なのか、「レベル3(不完全燃焼など、リセット厳禁)」なのかを見極めることです。不完全燃焼を示すコード(ノーリツ: 111など)や、異音・異臭・黒煙を伴う場合は、リセット操作は絶対にせず、直ちに運転を停止し、換気を行い、専門業者に連絡してください。
レベル1のエラーと判断でき、灯油の補給やフィルター清掃を行ったにも関わらずリセット操作で復旧しない場合は、速やかに業者に連絡します。その際、本稿で紹介した「魔法の電話術」を活用してください。「エラーコード」「型番」「お湯が全く出ない」「乳幼児がいる」といった情報を正確に伝えることで、業者の対応優先度を引き上げ、最短での復旧が可能になります。
業者の到着を待つ間も、「作業スペースの確保」や「凍結防止策」、「セルフチェックリスト」の最終確認を行うことで、業者の作業効率は格段に上がります。灯油ボイラーのエラーコードが表示された際は、この手順を思い出し、安全かつ迅速な復旧行動をとってください。
参考情報
- 名古屋市昭和区で給湯器の交換なら安心の生活案内所へ
- 【名古屋市西区】の給湯器交換に際して後悔をしないためのプロ知識を無料でまとめました。
- 【ウソだろ?】世田谷区のエコキュート補助金で実質価格を激変させるたった一つの裏側。損しないための絶対行動リスト
- 【熊本市北区民必見】給湯器交換、ガス(国)とエコキュート(市)で補助金が違う?費用を激変させる戦略的選択。
- 【福岡市早良区民必見】給湯器交換、ガス(国)とエコキュート(市)で補助金が違う?費用を激変させる戦略的選択。
- 一般財団法人 日本ガス機器検査協会 (GSSは「ガス機器設置技能資格制度」に基づく資格)
- 公益財団法人給水工事技術振興財団 (国家資格「給水装置工事主任技術者試験」を所管)
- 液化石油ガス設備士講習 (LPガス設備工事に必要な法定資格)
- メーカーノーリツ (ガス/石油給湯機などの製品情報)
- メーカーリンナイ (給湯器、キッチン製品などの総合情報)
- メーカーパロマ (給湯器・熱源機、キッチン製品情報)
- 経済産業省 (給湯省エネ事業の詳細サイト)
- 国土交通省・経済産業省・環境省 (住宅省エネ2025キャンペーン)
灯油ボイラーのエラーコードに関するよくあるご質問
- Q: 灯油ボイラーのエラーコードが出たら、まず何をすべきですか?
- A: まずエラーコードの番号を控え、そのコードが「リセット厳禁」な危険なエラー(不完全燃焼など)でないかを確認します。異音、異臭、黒煙がある場合は直ちに運転を停止し、換気の上、業者に連絡してください。
- Q: リセット操作をしてもエラーコードが消えません。なぜですか?
- A: 原因(例:灯油切れ)が解消されていない、リセット操作の手順が間違っている(メーカーごとに異なる)、または機器自体が故障している(レベル2以上)可能性があります。繰り返しリセットを試みず、専門業者に点検を依頼してください。
- Q: 業者に早く来てもらう「コツ」はありますか?
- A: はい。電話口で「エラーコード」「メーカー名と型番」を正確に伝え、「お湯が全く出ない」「乳幼児/高齢者がいて困っている」といった緊急度を具体的に伝えることです。これにより業者の対応優先度が上がります。
- Q: 業者が来るまでに、自分でできることはありますか?
- A: はい。ボイラー周辺の障害物を片付け、業者がすぐに作業できるスペース(1m四方)を確保してください。また、灯油タンクの残量やストレーナーの詰まりを最終チェックし、その結果を業者に伝えると、原因特定が早まります。
