茅ヶ崎市の石油給湯器交換、潮風とサビに勝つ「現場の正解」を教えます
「お湯が出ない。しかも海沿いだから、機械がすぐに錆びてしまう…」
こんにちは、給湯器交換の現場一筋25年、大塚です。 神奈川県茅ヶ崎市。サザンビーチの開放的な空気が魅力のこの街ですが、私たち設備屋にとっては「塩害（エンガイ）」との戦いの最前線でもあります。 特に国道134号線より南側、東海岸や中海岸、浜須賀といったエリアにお住まいの方から、「数年前に変えたばかりなのにもうボロボロだ」という相談を数え切れないほど受けてきました。
石油給湯器（灯油ボイラー）は、ガス給湯器に比べて構造が複雑で、部品点数も多い。そこに茅ヶ崎特有の「湿気を含んだ潮風」が容赦なく襲いかかります。 ネットで検索すれば「激安価格」があふれていますが、この地域において「安さ」だけで機種を選ぶことは、数年後の故障を予約するようなものです。
今日は、カタログやAIには書けない、茅ヶ崎の現場で泥にまみれて掴んだ「長持ちする石油給湯器交換の真実」をお話しします。
【費用と相場】茅ヶ崎で「安物買い」が命取りになる理由と適正価格の裏側
一般的な石油給湯器交換の費用相場（教科書的な回答）
一般的に、石油給湯器の交換にかかる費用は、本体価格と工事費の合計で決まります。 3万キロ（給湯能力）の給湯専用タイプであれば、工事費込みで12万円〜16万円程度。4万キロのオートタイプ（追い焚き付き）であれば、18万円〜25万円程度が相場とされています。
最近ではネット通販型の業者が増え、本体を70%OFFなどで販売するケースも見られます。工事費は標準工事で35,000円〜45,000円程度。これに廃材処分費や出張費が加算される計算です。 見積もり比較サイトなどでは、「とにかく総額が安い業者を選びましょう」と推奨されており、複数の業者から相見積もりを取って、一番安いところに依頼するのが賢い消費者である、というのが世間一般的なセオリーです。
現場の鬼・大塚が暴く「茅ヶ崎エリアの見積もり」の落とし穴
はっきり言いますが、茅ヶ崎、特に海側のエリアで「ネットの最安値相場」を鵜呑みにすると、痛い目を見ます。 私が現場で見てきた「安物工事」の末路をお話ししましょう。
まず、茅ヶ崎の現場で最も重要なのは「既存配管の腐食具合」の見極めです。 石油給湯器を使っているお宅は、築年数が20年以上の戸建てが多い。しかも潮風の影響で、給水管や給湯管（銅管）の接続部が青サビだらけになっていることがほとんどです。
激安業者の「標準工事費」には、この腐食した配管の補修費用が含まれていません。 彼らは何をするか？ 腐食してボロボロの配管をそのまま使い回し、新しい給湯器に無理やり接続するのです。 これをやるとどうなるか。新しい給湯器の水圧に耐えきれず、半年後に接続部から水漏れが発生します。 私が修理に呼ばれた東海岸南のお宅では、漏れた水が基礎に浸透し、シロアリ被害まで誘発していました。
私たちプロの仕事は違います。 茅ヶ崎の現場なら、接続部のパッキン交換はもちろん、腐食が見られる銅管は数センチ切り落とし、新しい真鍮製の継手（つぎて）を溶接、あるいは圧着して繋ぎ直します。 さらに、海風によるサビを防ぐため、露出する金属部分には防錆テープを二重、三重に巻き上げます。
この「見えない一手間」にかかる部材費と技術料。これが適正価格には含まれています。 表面上の見積もり金額が2万円安いからといって飛びつくと、後で水漏れ修理や配管引き直しで10万円以上の出費になる。これが現場の現実です。 「標準工事」という言葉に騙されないでください。あなたの家の配管状況を見た上で、どこまで手を入れるかを説明できる職人でないと、この地域の工事は任せてはいけないのです。
【機種選定】「塩害仕様」か「エコフィール」か？茅ヶ崎市民の究極の選択
一般的に推奨される機種選びの基準
機種選びの際、メーカーカタログで推奨されるのは「省エネ型（エコフィール）」です。 従来の石油給湯器に比べて熱効率が良く、灯油の使用量を年間で約10〜15%削減できるとされています。灯油価格が高騰している昨今、ランニングコストを抑えられるエコフィールは非常に魅力的です。
また、給湯能力については、4人家族なら4万キロ（直圧式）、2〜3人なら3万キロ（貯湯式）を選ぶのが基本です。 機能面では、「フルオート（全自動）」か「オート（自動）」かを選択します。お湯はりから保温、足し湯まで全て自動で行うフルオートが便利ですが、価格も高くなります。 基本的には、現在使用している機種と同じ機能・能力の後継機種を選ぶことが、配管の位置関係からもスムーズであると案内されます。
現場の鬼・大塚が警告する「カタログスペックの罠」
「カタログの燃費数値だけで選ぶな！」 これが茅ヶ崎のお客様に私が必ず伝える言葉です。
まず、エコフィールについて。確かに燃費は良い。しかし、エコフィールは構造上、中和器からの「ドレン排水」が発生します。 この排水処理が、海沿いの地域では厄介なのです。塩分を含んだ風が吹き付ける場所で、常に湿気のあるドレン配管周りは、カビやコケ、そしてサビの温床になります。 さらに、エコフィールは内部構造が精密で複雑です。潮風が基盤に入り込むと、従来型よりも故障リスクが高い傾向にあります。
私が茅ヶ崎の海側（鉄砲道より南側）でお勧めするのは、あえての「従来型（非エコフィール）」、そして絶対に外せないのが「ステンレス外装」または「耐塩害仕様」です。 標準的な塗装鋼板のボディは、茅ヶ崎の環境では5年〜7年でサビが浮き始め、10年経つ頃には穴が開いて雨水が浸入し、基盤をショートさせます。 これに対し、ステンレス外装の機種は、初期費用は1〜2万円高くなりますが、寿命が圧倒的に違います。15年経ってもピカピカのお宅もあるほどです。
「灯油代が安くなるから」と、標準塗装のエコフィールを勧められ、7年で基盤が腐食して全交換になったお客様を私は知っています。 その差額で元は取れませんでした。
また、メーカー選びについても一言。 ノーリツと長府製作所（CHOFU）が石油給湯器の2大巨頭ですが、メンテナンスのしやすさ、部品供給の安定感で、私はこの地域では特にノーリツを推すことが多いです。 部品交換が必要になった時、潮風でネジが固着して回らないことがよくあります。そんな時、メンテナンス性が考慮された設計かどうかが、修理費（工賃）の差となって現れるのです。
「サビに強いステンレス外装」か、「標準仕様のエコフィール」か。 茅ヶ崎に長く住むなら、答えは明白です。カタログの「燃費」ではなく、現場の「耐久性」を買ってください。
【施工品質】その工事、本当に「プロ」ですか？手抜き業者を見抜く視点
一般的に言われる「良い業者」の条件
業者選びの基準としてよく挙げられるのは、「資格の有無」と「保証内容」です。 石油給湯器の設置には、本来であれば専門的な知識が必要です。特にGSS（ガス機器設置スペシャリスト）や、給水装置工事主任技術者といった資格を持っているスタッフが在籍しているかどうかが、信頼性の目安となります。
また、工事保証が10年ついているかどうかも重要視されます。 「工事後に何かあっても無償で対応します」という保証があれば安心ですし、会社の規模や創業年数も、信頼を測るバロメーターとして機能します。 口コミサイトでの評価が高く、レスポンスが早い業者を選ぶのが間違いのない方法だとされています。
現場の鬼・大塚が教える「オイルタンクと配管テープ」の真実
資格証なんて、ただの紙切れです。現場でモノを言うのは「想像力」と「経験」です。 茅ヶ崎の現場で私が他社の施工を見て「これは素人仕事だ…」と絶望するポイント、それが「オイルタンクのフィルター」と「保温材の巻き方」です。
石油給湯器の交換時、9割の業者が「給湯器本体」しか交換しません。 しかし、横にあるオイルタンク（灯油タンク）を見てください。その出口にある「ストレーナー（フィルター）」は真っ黒に詰まっていませんか？ 何年も使い続けたタンクの底には、結露した水やサビが溜まっています。給湯器だけ新品にしても、汚れた灯油が送られれば、新しいバーナーはすぐに詰まります。 私たちは、必ず送油管（銅管）のエア抜きを行い、カップフィルターの清掃、必要であれば交換まで行います。ここまでやって初めて「交換工事」です。
そして、最も技術差が出るのが「保温材（キャンバステープ）の巻き上げ」です。 茅ヶ崎の潮風は、下から吹き上げます。 テープを上から下に巻く業者がいますが、これだとテープの隙間（重なり目）が上を向いてしまい、そこから雨水や塩分が侵入します。 中の配管が蒸れて腐食し、断熱材がボロボロになる原因です。
プロの施工は「下から上」へ巻き上げます。屋根の瓦と同じ理屈です。水が流れる方向に逆らわないように重ねることで、雨水や潮風の侵入をシャットアウトするのです。 さらに、壁から出ている配管の根元。ここに隙間があると、そこから壁体内に湿気が入り込み、家の柱を腐らせます。 私たちはここに変成シリコンをたっぷりと打ち、隙間を完全に埋めます。
「給湯器が動けばいい」という工事と、「家を守り、給湯器を10年持たせる」ための工事。 同じ「交換」でも、中身は全く別物です。 研修室で学んだだけの知識ではなく、茅ヶ崎の風の怖さを知っている人間にしかできない施工があります。
工事完了までの流れ
お問い合わせから工事完了までは非常にシンプルです。 まずはお電話か下記のフォームよりご連絡ください。現在お使いの給湯器の品番（本体のシールに記載されています）をお伝えいただければ、その場で概算のお見積もりと、最短の工事日をご案内可能です。
特に冬場や台風の後はご依頼が殺到します。「お湯が出ない」という緊急事態であれば、その旨を最初にお伝えください。 茅ヶ崎市内であれば、在庫状況次第で即日の駆けつけも可能です。 しつこい営業は一切いたしません。他社様との相見積もりも歓迎です。ただし、金額だけでなく「工事の中身」で比べていただけることを願っています。
お問い合わせ（24時間365日）
電話・フォームで即手配
よくあるご質問（FAQ）
- Q. 茅ヶ崎の海沿いに住んでいますが、塩害対策は必須ですか？
- A. 必須です。特に国道134号線に近いエリアでは、標準塗装の給湯器は驚くほどの速さで腐食します。初期費用は若干上がりますが、ステンレス外装の機種を選ぶことが、長期的には最もコストパフォーマンスが良い選択になります。設置場所が家の裏手で風が当たらない場合など、現場を見て最適な提案をさせていただきます。
- Q. お湯が完全に出なくなりました。即日対応できますか？
- A. はい、茅ヶ崎市内であれば最短で即日の対応が可能です。主要な機種（ノーリツ・コロナなど）の在庫は常時確保しておりますが、特殊なタイプ（直圧式のフルオートなど）の場合は取り寄せになることもあります。その場合でも、仮設の給湯器を設置してお湯だけ使えるようにする応急処置も可能ですので、まずはご相談ください。
- Q. 石油給湯器の音がうるさくなってきました。故障の前兆ですか？
- A. はい、危険信号です。「ボッ」という着火音が大きくなったり、燃焼中に「ゴー」という異音がする場合、バーナー部分の煤（スス）詰まりや、送油ポンプの不具合が考えられます。そのまま使い続けると、不完全燃焼により黒煙が出たり、最悪の場合は事故に繋がる恐れもあります。異音や異臭を感じたら、すぐに使用を中止して点検をご依頼ください。
